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国際結婚と,子供の国籍について②
今回は、前回のブログ記事の続きをお伝えします。
前回は、子の出生時点で日本国籍を取得する場合の概要をお知らせしました。今回は、出生後に日本国籍を取得する場合の概要を記載します。
〇国籍取得の届出
例えば、日本人の男性と外国人の女性の間に子が生まれた場合で、出産当時結婚していなかった場合どうなるでしょうか。前回の記事でお伝えした通り、この場合、子の出生前に日本人の父親が胎児認知していれば、子は出生時点で日本国籍を取得できます。
仮に、胎児認知していなかった場合は、出生時に父又は母が日本人だといえなくなるため、出生時点で日本国籍を取得することはできません。
この場合、子の出産後に日本人の父親が子を認知した場合は、国籍取得の届出という手続きをふむことで、子は日本国籍を取得することが可能です。
ただし、その届出が完了するまでは、子は外国人の母親の国籍で日本へ滞在することになるため、外国人として在留資格を取得しなければなりません。
この問題は、父親が日本人で母親が外国人の場合に起こる問題です。仮に母親が日本人の場合は、子の出生時で母が日本国籍であることが分かるため、子は出生時点で日本国籍を取得することができます。
〇帰化申請
国籍取得の届出の方法によらない場合は、帰化申請いう手段で日本国籍を取得する方法もあります。詳細は、帰化申請の専門ページをご覧ください。
〇二重国籍になった場合
出生当時から、又は出生後に、何らかの原因で二重国籍になった場合、それが20歳より前の場合は、22歳になるまでに、どの国籍にするか選ばなければいけません。20歳以降に二重国籍になった場合には、二重国籍になってから2年以内に、国籍を選ぶ必要があります。
これは、日本が二重国籍を認めていないことによります。
また、アメリカの市民権取得など、自ら希望して外国籍を取得した場合は、当然に日本国籍を失うことになります。そのため、いわゆる帰化申請手続きで外国籍を取得した場合は、日本国籍と外国籍との二重国籍にはなりませんので、注意してください。
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国際結婚と,子供の国籍について①
日本国籍の方と外国籍の方が結婚して子供が産まれた場合,その子供の国籍はどうなるのかと,国際結婚や配偶者ビザの相談に来られる方からよく聞かれます。
そこで,国際結婚した場合の子供の国籍について,基本的なルールをご紹介しますね。
〇国籍決定のルールについて
日本の場合を例に挙げると,日本国憲法第10条 で「日本国民たる要件は,法律でこれを定める。」と規定がされています。
その憲法を受けて,『国籍法』という法律が,日本国籍が取得できる場合についていくつかルールを置いています。
〇出生により日本国籍を取得する場合
基本的なルールとしては,日本人と外国人が結婚し,結婚後に子が産まれる場合は子は日本国籍を取得できます。結婚相手の国のルールや,産まれた場所のルールによっては,結婚相手の国籍や産まれた場所の国の国籍を取得できる場合もあります。
※以下,少々法律的な話を含みます。
まず,子が産まれた場合に出生時から日本国籍を取得できる場合として,基本的なルールは,『子の出生時点』で『父親か母親のどちらか一方が日本人である場合』です。
注意点としては,母親が日本人の場合は,出産時に母親が日本人であることが確定しますが,父親が日本人で母親が外国人の場合で,結婚前に出産する場合は問題となります。
というのも,ここでいう「父親」とは,生物学的な父ではなく法律上の父のことをいいます。
結婚した夫婦の間に子が産まれると,基本的にはその夫婦の子として法律上親子関係が生じますが,結婚前の場合は父と子の親子関係は当然には発生しません。
耳にしたことはあると思いますが,この場合は「認知」という手続きが必要です。認知により法律上親子関係(父子関係)が生じます。
ただし,上でお伝えした通り,大切なのは「子の出生時点で」という点です。産まれた後に認知した場合は,「子の出生時点で」という場合にあてはまりません。そのため,「子の出生時点で」父が日本人だったとするためには,産まれる前の状態に認知する『胎児認知』という手続きを行っておく必要があります。
子の出生後に認知した場合でも,日本国籍を取得する手続きはありますが,それは次回のブログで紹介しますね。
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国際結婚と氏名変更,ミドルネームについて
もし,アメリカ人の俳優,レオナルド・ディカプリオと日本人女性が結婚した場合,女性の戸籍にはどのように記載されると思いますか。
レオナルド・ディカプリオは,正式には「レオナルド・ウィルヘルム・ディカプリオ」といい,ミドルネームが入っています。
国際結婚する場合,結婚した相手方が「氏(ファミリーネーム)」と「名(ファーストネーム)」のみで構成されている場合は特に悩む必要はありませんが,ミドルネームが入っている場合に名前がどうなるか,迷うこともあると思います。
1.戸籍への記載
外国人と婚姻した場合,配偶者である日本人の戸籍に婚姻欄が追加され,配偶者名が記載されます。この場合,外国人側の本国氏名を,氏,名の順番にカタカナで記載されることになります。
外国人の場合は,ミドルネームが複数入っている方もおり,どこまでが氏で,どこまでが名なのかはっきりしない場合も多いと思います。
基本的な判断基準としては,外国人側の本国で発行された証明書から氏と名を判断し,戸籍に記載されることになります。
例えば,アメリカ人の場合は,ミドルネームは名の一部として考えられていますので,戸籍には,【配偶者氏名】ディカプリオ,レオナルドウィルヘルム と記載されることになると思われます。
2.日本人側が氏名を変更する場合
国際結婚の場合は,日本人側は氏名を変更する義務はありませんが,変更することもできます。変更する場合,例えば,山田花子さんが,レオナルド・ディカプリオと結婚し名前を変更する場合は,いくつかのパターンが考えられます。
相手の名前に変える場合は,山田花子さんは,ディカプリオ花子になります。
ミドルネームも足す場合は,ウィルヘルムディカプリオ花子になります。
この2つのパターンの場合であれば,婚姻届けから6ヶ月以内であれば,役所へ届け出ることによって氏を変更することができます。
また,ダブルネームと言って,今までの名前のままで,配偶者の名前を足すことも可能です。
例えば,氏をディカプリオ山田,名を花子とし,『ディカプリオ山田 花子』の名前も可能ですし,氏をディカプリオ,名を山田花子とし,『ディカプリオ 山田花子』と名乗ることも可能です。
ただし,ダブルネームにする場合は,家庭裁判所の審判が必須となりますので,必ず家庭裁判所へ申し立てが必要です。
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告示外定住について-定住者というビザがあります
本日は,「告示外定住」について簡単にご紹介したいと思います。
在留資格「定住者」について,入管法では「法務大臣が特別な理由を考慮し一定の在留期間を指定して居住を認める者」と規定しており,大まかに「告示定住」と「告示外定住」に分けられます。
あらかじめ活動内容が決められており,告示1号から8号でいくつかの種類に分類されるのは,告示定住です。例としては,未成年実子定住,定住者の配偶者等が挙げられます。
観光ビザ・知人訪問ビザ(短期滞在ビザ)手続きの注意点②
今日は,広島入国管理局まで申請に行ってきました。台風後に暑さが戻ったのか,汗だくになりました。
※写真は,広島入国管理局の外観です。
今回は,短期滞在ビザの注意点について,前回の続きをお伝えします。
前回の記事はこちらをご覧ください。『観光ビザ・知人訪問ビザ(短期滞在ビザ)手続きの注意点①』
観光ビザ・知人訪問ビザ(短期滞在ビザ)手続きの注意点①
日本へ滞在する外国人の方や,日本人と知り合う外国人の方が増え,一時的に日本へ呼びたいという「観光ビザ・知人訪問ビザ(短期滞在ビザ)」のお問い合わせ最近少しずつ増えています。
観光ビザは,日本の入国管理局ではなく日本国外にある日本大使館や日本領事館にて申請することになるため,大使館や領事館により多少取扱いがことなっているところもあります。そのため,申請時の注意点を,簡単にご案内します。
ビザ申請の過去の申請資料を見れますか?-情報開示について
「ビザを自分で申請したけれど,不許可になってしまった」という方からの問い合わせを度々頂いております。この場合,入国管理局に出向いて不許可の理由を確認することは大切です。しかし,そもそもどのような書類を提出したのか,事実と相違のない記載であったかどうかを一度見直したほうが良い場合もあります。
ただし,申請資料は提出してしまったら,手元に残りません。コピーやスキャンデータを事前に取っていない場合,過去の申請資料を確認する方法はないのでしょうか。
国際結婚と中国の公証書取得ー離婚歴がある場合
中国人との国際結婚手続きで,日本の役所に婚姻を届出る場合,現在独身であることを確認するために「独身公証書」や「無婚姻登記記録証明公証書」等を求められるケースがあります。これらの公証書は,中国国内の公証処で発行されるものです。初婚の方については,居民戸口簿の婚姻状態欄に「未婚」と記載されているはずなので,独身公証書等の請求手続きはそれほど難しいことではないでしょう。
しかし,過去に離婚歴のある方,特に居民戸口簿の婚姻状態欄に「婚姻」や「再婚」と記載されているケースにおいては,独身公証書等の発行手続きが複雑になり,困っているという声をよく耳にします。
観光ビザ(短期滞在ビザ)から配偶者ビザへチェンジ!
観光ビザ(短期滞在ビザ)から配偶者ビザへの在留資格変更申請を行っていた件で,本日,無事に変更許可の通知が届きました。申請から2週間程度で許可されましたので,比較的早めに許可を受けることができ,依頼者にも喜んで頂けました。
今回の申請にちなんで,観光ビザ(短期滞在ビザ)から配偶者ビザへ変更する場合の注意点をお知らせいたします。
配偶者ビザの更新‐夫婦の寝室は別でも良いか?
配偶者ビザの取得・更新の際,夫婦の寝室は一緒にしておく必要があるのでしょうか。先日,6月21日に東京地方裁判所でその点の判断がされましたので,配偶者ビザの条件と一緒にご紹介したいと思います。