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会社経営者の帰化申請のコツ
11月8日に海外からの入国制限が緩和され,依頼者からの問い合わせが増えています。
煩雑な手続きも多く,情報が錯綜している状況なので,正確な情報をお伝えできるよう日々情報収集しております。
さて,会社経営者が帰化するときのコツですが,まずは決算期の確認です。
帰化申請の準備を進めるうえで決算期は重要です。
もし事業年度終了月まで2ヶ月を切っている状況であれば,今期の決算申告終了後に法人関係書類を収集することで工数が最小限になります。
ちなみに,国税庁のHPによると決算期を3月とする法人が一番多く全体の約20%,最少は11月で全体の約3%だそうです。
もし仮に決算期を気にせずに帰化準備を進めた場合,事業の概要の再作成や納税証明書の追加取得,申告書・決算書の追加提出など,ただでさえ大変な帰化申請がより大変になり,お仕事をしながらそれらの対応をしていくことはかなりの負担になります。
また,書類を追加提出することで審査期間が延びる可能性も出てきます。
そのため,決算期を把握したうえで効率的に準備を進めていくことが大切です。
複数の会社の役員である場合は,各々の決算期をふまえて判断しましょう。
当社では先月10件の帰化申請を行いました。
3日に1件のペースで大阪,京都,和歌山,東京の法務局で受付となっております。
依頼人の帰化許可のために今月も頑張ります!
在日韓国人の方の結婚手続きと離婚手続き
「結婚」を機に帰化申請を考えられる方からのご相談が多くございます。
先に結婚した方が良いか,どのタイミングで結婚した方が良いかといったご相談もたくさんありますが,帰化申請は「同居世帯」で書類が異なりますので,
結婚だけではなく「同居しているかどうか」「申請中に同居するかどうか」というのも一つ考えるポイントになってきます。
〇在日韓国人の方が日本の役所に婚姻届を出す場合に必要な書類は?
一般的に韓国の戸籍関係の書類(家族関係登録簿)が必要となります。提出する役所によって異なるため,事前に確認することが大切です。
婚姻届を提出する日本の役所によって求められる書類は異なります。
よくあるケースでは①基本証明書 ②家族関係証明書 ③婚姻関係証明書の3種類です。
〇韓国側にも別途届出が必要です
日本の役所で婚姻届が受理された後,3ヵ月以内に韓国側にも結婚を報告する必要があります。(婚姻申告)
韓国側に届出をしない限り,自動的に反映するといったことはありません。
〇離婚をする場合は?
2004年9月20日より前であれば,日本民法に基づく協議離婚の届出を日本の役所に提出すれば日本側でも,韓国側でも法律上有効に成立しました。
しかし,2004年9月20日以降はこうした取り扱いは無くなり,韓国人同士で協議離婚をする場合,韓国家庭法院の確認が必要となりました。
つまり,日本の役所に離婚届を提出しても,韓国では離婚は成立しないということになりました。
児童扶養手当など,一人親家庭での手当を受ける場合は,韓国で離婚が成立していることを証明する資料が求められるため,離婚の手続きは必ず韓国側にも届出をすることが必要です。
帰化申請―地域によって少しちがう?―
先日,お客様からのご紹介で帰化のご依頼をいただきました。
4年前に帰化申請を担当させていただいた方のご紹介で,懐かしい気持ちでいっぱいになりました。
今回のご依頼もしっかりと進めてまいります!
今月は関西だけでなく,東京法務局,名古屋法務局,新潟法務局,大分法務局,奄美法務局への帰化申請がありました。
若干の地域差があるように感じる部分があったので,今回のブログは地域での必要な書類の違いについてお話します。
〇帰化申請に必要な書類の違い
各法務局が用意している「必要書類一覧表」で,必要な書類をチェックしますが,この一覧表も法務局によってフォーマットが異なります。
例えば,東京法務局の申請ではスナップ写真の提出が必要です。友人と写った写真や,家族との写真を提出します。
他にも年金関係の資料や,源泉徴収票の必要な年数も違ったりします。
書類が不足していると「申請が受け付けられない」なんてことにもなりかねません。
そのため,必要な書類をしっかりと把握していることが大切です。
〇混雑状況や予約状況もそれぞれ
申請が多い地域では比較的予約もとりやすいですが,地方の法務局となると担当の方が他の業務と兼務している場合など,なかなか予約が取れないこともあります。
(申請数が多くて予約がとれない,というケースもありますが。)
なるべく早く申請するためには,予約状況を先に把握して最短で予約を取っていくのも大切なポイントです。
〇申請実績多数。全国の申請に対応しています。
当社は全国の帰化申請に対応しております。
そのため,過去の申請データから必要な書類をチェックし,ご案内させていただいています。
また,関西圏の申請の場合は法務局への同行をさせていただいております。
大阪・神戸・京都以外でもご相談ください!
収入や経歴より大切な帰化申請のポイントは?
帰化申請をする際,審査される色々なポイントが心配になると思います。
・収入はいくらあればいい?
・どういう書類が必要?
・履歴書には何を書けばいい?
など,初めての「申請」にたくさんの不安があるかと思います。
日本に住んでいる期間も長く,収入も安定していて過去に違反歴などもないというケースであれば確かに許可になる可能性は高いです。
しかし,それだけで絶対に大丈夫!ということはありません。
〇大切なポイント
帰化申請が許可になる,ということは日本人になるということです。
そのため,父親がだれで,母親がだれなのか,何人兄弟の何番目なのか,といった身分関係を確定させることがとても重要なポイントになってきます。
意外と出生届などの書類をとってみると,「母親の名前が今の名前と違っていた」「父の生年月日が少し違う」
「二男なのに,三男と記載されている」といったことが思っているよりたくさんあります。
この場合,正しい両親の氏名や生年月日の確定が難しくなってきます。
〇父母が健在であれば,話を聞くこともできる
膨大な資料をチェックされますので,複数ある資料の中で生年月日などズレが無いか,という点もポイントです。
ご両親がご健在であれば,法務局から審査中にお電話などで直接,お電話でお話を聞くこともあります。
ご両親がどちらも亡くなっていてまったくわからない,連絡がとれない,といった場合は可能な限り書類を集めて対応をしていくことになります。
相続手続きに必要となる韓国戸籍の取得
今回は「相続手続きに必要となる韓国戸籍の取得について」ご説明します。
〇被相続人が韓国籍であった
〇以前に帰化をしており,帰化前は韓国籍であった
などケースは様々ですが,
被相続人の出生から死亡まで(または帰化まで)の韓国戸籍の取得をご依頼いただくことが多くございます。
当社では韓国戸籍の取得代行から翻訳まで手続きを行っておりますが,よくご相談いただく内容として「取得するのに何が必要か?」といったご質問です。
基本的に必要なものは以下の通りです。
・韓国の本籍地
⇒外国人登録証など,カードに記載されている本籍地は途中までしか記載がありませんので,使用できません。
番地まで調べるように注意が必要です。
・委任状
⇒相続人の方など,ご依頼者様から委任状をいただきます。
・身分証のコピー
⇒委任者の方の身分証のコピーが必要です。
・帰化している場合,「帰化事項の記載された戸籍謄本」
⇒原本を提示することが必要です。
これらは一般的な必要書類であり,
ケースによって「どなたから委任状を頂く方が良いか」,「どのような内容が記載された戸籍謄本が必要か」など異なります。
帰化申請は家族全員でした方が良いのか?
帰化申請を考えている方のご相談で,「一緒に住んでいない親族も帰化申請を考えている」というご相談も多くいただきます。
世帯が同じ親族の場合,一緒に帰化申請を進めるのが多いと思いますが,一緒に住んでいない親族の場合はどうでしょうか?
・親,兄弟,子が帰化申請するなら一緒に申請するのがおすすめです
そもそも一緒に申請をすることのメリットというのは「重複する書類を使いまわしできる」というのが一番大きなポイントです。
帰化申請では膨大な書類を集めることになります。そのための労力ももちろん,書類取得には費用もかかります。韓国戸籍には翻訳も必要です。
これらを一緒に使用できるというのは大きなメリットになります。
・同居している家族の書類が必要
また帰化申請の特徴として,申請しない家族であっても「同居」している場合,いくつかの資料(住民票,納税証明書,課税証明書など)が必要になります。
同居しているご家族で,いずれにしても書類が必要になるのであれば,ご一緒に帰化を進めていただくこともおすすです。
・未成年者は父母どちらか一方との申請が必要
必ず一緒に申請しないといけないパターンも存在します。
未成年のお子様だけでの申請というのは,原則できません。
(日本国籍の親がいる場合など,例外はあります)
そのため,「子どものために帰化申請を考えている」といった場合,少なくとも父母のどちらか一方と一緒に帰化申請を進める必要があります。
コロナ禍で,5ヵ月半で帰化許可に!(帰化申請の期間)
年末にむけて,当社の帰化申請もラストスパートです。
毎年ですが,やはり「年内に申請しておきたい!」というご希望の方は多く,今月は12名の方の申請予定で,12月28日のぎりぎりまで,法務局で申請をすることになりそうです。
「帰化申請の期間」というのはやはり皆様とても気にされる部分です。
一般的には
申請から面接まで3~4ヵ月
面接から許可まで4~8ヵ月
平均でトータル10ヵ月程で許可になるケースが当社では多いです。
もちろん中には半年で許可になる方,1年ほどかかる方もいらっしゃいます。
国籍や申請する法務局,収入状況や,親族の関係など色々な要因で審査期間が変わるため,どうしても「ケースによって異なります」といった回答になってしまいます。
今月許可になったご兄弟は,今年コロナ禍で法務局への申請ストップが解除された後に神奈川県の法務局で申請をし,5ヵ月半で4名が帰化許可になりました。
今年は審査も長引く傾向にあると思っていましたので,正直なところ本当に驚きました!
帰化許可が早くおりる傾向としては
・特別永住者の方(または日本生まれの方)
・ご年齢がお若い方
・職歴などご経歴がシンプルな方
・書類の内容と,事実にズレがない方
・親または兄弟が日本国籍または帰化許可になっている方
などがあるように思います。
もちろんこれ以外にも申請にプラスとなる点はいろいろとございますので,やはり「ケースによって異なります」となるのかもしれません。
先週は,北大阪支局に申請にいってきました。
帰化が許可になった後にするべきこと
11月も中旬となり,いよいよ年末が近づいてきましたね。
気のせいかも知れませんが,毎年11月12月にかけては帰化許可のラッシュのような気がします!
今週も4名の方の帰化許可が確認できました。年内に許可がでて,本当にうれしいです。
帰化が許可になったあとも,まだやっておかないといけないことがいくつかあります。
①どうやって結果がわかる?
許可になると法務局から連絡があります。法務局から連絡があり,「帰化許可者の身分証」といった許可になった証明書をもらいに行きます。
(法務局の連絡よりも先に,国立印刷局が発行している「官報」に許可が告示されていますので,気になる方は官報でもチェックできます。)
②法務局からも説明してもらえる
許可になった証明書をもらいに行った際,大阪法務局本局のように何人か集めて説明会をすることもあれば,個人個人に説明をするケースもあります。
・市役所(区役所)での手続き
・在留カード(特別永住者証)の返納
などについて,説明があります。
③すべき手続きは人それぞれ
帰化をすると大きな変更点としては「お名前が変わること」があります。(そのままの氏名を帰化後に使用される方もいらっしゃいますが)
・自動車の運転免許証の名義変更 ※警察署でできます。
・クレジットカード
・銀行通帳
・生命保険や医療保険
などお名前の変更が必要なものについては,なるべくお早めに手続きを進めてください。
帰化許可になったお客様から御礼にお菓子をいただきました。
本当におめでとうございます!
中国の国籍証書なしでも帰化申請受付可能に
昨日は雨の中,京都法務局で申請をしてきました。舞鶴にお住いの中国籍の方に朝から法務局へ来ていただき,無事受付となりました。
京都法務局前(荒神口)に人気のパン屋さんがあるのですが,昨日は定休日で立ち寄れず・・・!
とっても楽しみにしていたので残念ですが,次回リベンジしようと思います。
緊急事態宣言が出始めたあたりから,日本の中国大使館・領事館の営業がストップしていまい,
中国の方の帰化申請に必須となる「国籍証書」の取得ができずに帰化が進まないというご相談があります。
現在では予約制で営業を再開しているため,予約をすれば大阪の中国領事館では申請が可能です。
既に,当社のお客様で大阪中国領事館管轄の地域にお住まいの方は皆さま,書類取得をしてから申請を進めています。
しかし,中国大使館では現在も国籍証書の発行業務はストップしているようです。
先月,千葉県の法務局で帰化申請をされた中国籍の方の申請時は,
「国籍証書が発行されるようになれば速やかに提出するように」という条件付きで,無事受付となりました。
関西圏の法務局ではそういった案内がこれまでは無かったのですが,
今週,大阪法務局から「国籍証書なしでも受付をするようになりました」と親切な担当者様がお電話をしてくださいました。
当面はこういった「国籍証書が発行されるようになれば速やかに提出する」という形での運用で進めていくようですね。
「国籍証書」の取得ができずに帰化が進まない方は再度,法務局へ問い合わせしてみると良いかもしれません。
帰化申請のよくある質問
今日は帰化申請手続きのため神戸法務局へ行ってきました。
9月に入りましたが,まだまだ暑いですね。
法務局裏の海辺で癒されました^^
神戸では体温のチェックに機械を導入していて,最近行ったどこの法務局よりも入館時のチェックがしっかりしていました!
さて,今日は帰化申請でよくあるご質問について,いくつか回答していきます。
Q.日本語のテストがありますか?
A.申請者によっては,あります。
テストがあるタイミングとしては,だいたいは面接時です。
法務局によっては,たまに申請受付のタイミングでテストをするところもあります。
担当官との会話や,質問への受け答えで日本語能力を確認すると判断された場合,
日本での居住期間が極端に短い場合などにテストがあるような印象です。
Q.交通違反がありますが,帰化できますか?
A.違反内容,回数によります。
軽微な違反をうっかりしてしまった,ということであれば申請は可能ですが,
1年間のうちに何度も違反しているといったケースは期間を空けて,
無事故無違反の期間を作る方が良いでしょう。
またその他に,事故があった場合,物損事故と人身事故でも対応は変わってきます。
人身事故であれば,相手方との話し合いや保険会社を通じた手続きも必要です。
示談がうまく行けば良いですが,なかなか示談が成立しない場合や,
裁判まで発展してしまった場合は難しくなります。
Q.収入はどれくらい必要ですか?
A.明確な基準は無く,生活状況によっても異なります。
申請者の方が帰化許可となり,日本人となった後も安定して生活していけるか
どうかも大切なポイントです。
例えば同じ20万円の収入でも,家賃が5万円の方と15万円の方では
生活状況が大きく変わってきます。
帰化申請では,申請人の方の生活状況を総合的に見て,判断します。