造船・宿泊(観光)・農業・介護・建設分野での新しい就労ビザ(在留資格)
先月,6月15日に政府が閣議決定した「骨太の方針」において,新たな在留資格創設による外国人労働者の受け入れ拡大方針が正式に表明されました。どの業種での在留資格なのか明記されていませんが,対象業種として,「造船・宿泊(観光)・農業・介護・建設」分野が想定されています。そこで,簡単にその概要をお伝えしたします。
※今後,正式な条件や必要書類などが定まっていくことになりますので,以下の情報は確定情報ではありません。予めご了承ください。
いつから開始されるのか
日本政府は,2019年4月からの制度スタートを念頭に,本年度中に関係法律を成立させる予定にしているようです。しかし,移民政策だとの批判がでていることもあり,予定通り実現されるのかは不透明です。
どのような条件が必要なのか
全分野に共通の条件として,一定程度の日本語能力を求めるとされています。日本語能力試験の水準でいえば,日本語能力試験「N4」レベルが原則とされています。
なお,新しいビザは過去に技能実習生だった方も対象とされており,技能実習生として3年以上実習を受けた方ら,一定程度の日本語能力があるものとして扱われるようです。
個別分野の条件として,それぞれの業種で最低限必要となる知識や技能を備えているのか,その能力を計るため試験を実施する予定のようです。また,現在の就労ビザの代表格である「技術・人文知識・国際業務」の在留資格と同じく,同種の業務に従事する日本人と同等額以上の報酬支払いが求められるとされています。
どのような書類が必要なのか
これについては全く未知数ですが,上に記載した日本語能力を示す書類や,一定の技能があることを示す書類,勤務予定先との雇用契約書や業務内容説明書,勤務予定先の概要を示す決算書などが必要になると思われます。
いずれにしても,日本の15歳から64歳の人口は,20年前と比べて1000万人以上減っているので,新たな就労ビザを設け,新たな外国人の人材受け入れが急がれると思います。
※ 今日は,大阪入国管理局で申請を行ってきました。雨が降ってきたので,空がよどんでいます。早く晴れてほしいですね。