配偶者ビザ(結婚ビザ)更新の注意点①
国際結婚してご主人様や奥様と日本で生活を開始しても,配偶者ビザ(結婚ビザ)の更新について,更新が許可されるかどうかという不安は付きまとうと思います。
そこで,少しでもその不安を解消できればと思い,配偶者ビザと呼ばれる「日本人の配偶者等」のビザの在留期間更新について,注意点を簡単にご案内したいと思います。
配偶者ビザ更新の条件
(※配偶者ビザ取得に関する基本的な条件は,当事務所のホームページをご覧ください。)
配偶者ビザ更新の条件は,簡単に言えば,日本に入国してから夫婦として生活を続けてきたことです。特に難しく考える必要はなく,日本人同士の夫婦と同じように,同居して真面目に生活を続けていれば,通常更新は可能です。
更新の際にも,ご夫婦での年収や,税金等をきちんと支払っているのか確認されますのでご注意ください。なお,ビザを取得する際に提出されていた「質問書」といった説明文は,問題がないご夫婦の場合は,基本的には不要です。
なお,在留期間を更新する際に,問題となりやすいのは主に以下の点です。
日本での同居期間が短い場合
日本に来日後,母国への帰国日数が多くなるなど,夫婦として同居して生活している期間が短くなっている方は注意が必要です。配偶者ビザは,基本的には夫婦として同居して日本で生活することを前提としています。そのため,なんらかのご事情により同居期間が短くなっている方は,なぜ同居期間が短くなっているのか,その説明文と証拠の提出が重要となります。
例えば,お相手の方が母国へ長期間帰国していたような場合は,なぜその期間戻ることになったのか(例えば,母国のご両親の看病等)といったご事情と,そのことを裏付ける証拠(例えば,ご両親の病気の診断所等)を提出することが大切です。
なお,配偶者ビザの更新の場面で,1年間で何日程度出国していたら問題となるのか,明確な基準はありません。ただし,1年間に100日以上別居していたような場合は,予め説明書等を用意した方が良いと思います。
日本へ入国後収入が下がった場合
在留期間の更新時のご夫婦の収入が,ビザを取得した際よりも大きく下がっている場合は注意が必要です。配偶者ビザを更新する際,年収が何万円以上であれば良いのかといった基準はありません。ただし,ご夫婦やご家族が生活することができるだけの収入は確保しておく必要があります。
配偶者ビザを取得した際よりも大きく収入が下がってしまった場合や,また,事情があって更新申請時はご夫婦とも無職のような場合は,どのようにして生活しているのか,これからどうやって生活を続けていくのか,その説明書を用意することをお勧めします。
次回は,配偶者ビザ更新時に用意する書類と,更新結果の見通しについて,その概要をお知らせいたします。
(参照:配偶者ビザ(結婚ビザ)更新の注意点②)
(※記事とは関係ありませんが,先日梅田の喫茶店で頂いた桜抹茶ティラミスです。桜の模様が綺麗です。)