永住権と滞在年数について
先日,就労ビザから永住権申請した方が無事に許可されました。特に追加資料の提出もなく,申請から約4ヶ月での許可となりました。
今回は,永住権の申請について,最近お問い合わせのあった内容について簡単にご紹介したいと思います。
過去に5年間働いていた経験があれば,家族滞在ビザから永住権を取得できますか。
難しいです。永住権の申請では,基本的には10年間日本で居住していること,そのうち申請から直近の5年間以上,就労ビザや居住ビザを有していることが必要です。そのため,申請日時点で家族滞在ビザの場合は,不許可の可能性が高いといえます。ただし,結婚相手が就労ビザをもっており,結婚相手が永住権取得できる場合は,その配偶者として一緒に永住権が取れる可能性もあります。
1年間くらい本国へ帰国しても,永住権を取得できますか。
それまでの出国日数次第です。1年間くらい本国へ帰国していたとしても,在留資格を失わず更新できていたのであれば,可能性はあります。しかし,帰国してからすぐは難しいと思いますので,暫くの間日本での滞在を続ける必要はあります。また,例えば6年間日本に滞在し,1年間出国し,日本へ戻り3年間滞在を続けると,日本のビザを持っていた期間は10年間となりますが,実際の滞在は9年間となりますので,その点が不利になる可能性はあります。 そのため,長期間の出国が間に入っていた場合は注意してください。また,長期間の出国理由や,今後の滞在予定などの説明が求められる可能性があります
永住権を取得したあと,海外へ出国しても大丈夫ですか。
問題ありません。再入国許可を取得してから出国すれば,再度永住者として日本へ戻ってくることは可能です。ただし,再入国許可の期間を過ぎてしまうと,永住権は無くなりますので注意してください。その場合,日本に入れなくなるのではなく,「定住者」ビザで入国が許可される傾向にあります。