永住申請手続きについて-よくあるご質問
永住申請の条件について,当事務所を含め,インターネット上でも多く掲載されています。
(当事務所の永住申請のページ)
ただし,永住申請の条件の案内は多くありますが,永住申請の手続き上の内容を紹介する記事はあまり多くありません。
そこで,本日は,お客様から質問される項目の中で,基礎知識をいくつかご紹介致します。
・在留期間更新申請との関係性
永住許可申請と現在のビザの更新は,別々の申請です。
永住許可申請をしている間でも,現在持っている在留資格の在留期限が到来してしまう場合は,在留期間の更新手続きをしなければなりません。
申請の時期が合えば,「永住許可申請」と「在留期間更新許可申請」を同時に申請することも可能です。
・永住者は更新不要?
永住者は,在留期間という考えがあてはまらないため,在留期間の更新は不要です。ただし,「在留カードの有効期間の更新申請」が必要です。写真を入れ替えたり,在留カード自体の更新と考えて良いです。問題がなければ,新しい在留カードは即日交付されます。在留カードに更新手続きは,忘れずに期間内に行いましょう。なお,在留カードの有効期間は交付から7年間です。
・日本での滞在時間が9年10月になりました。永住を申請できますか?
永住審査の標準審査期間は,法務省のホームページ上では4カ月となっています。しかし,実務上は,少なくとも6カ月前後かかっています。場所によっては,それ以上必要となっている場所もあります。
仮に,申請時点で日本での滞在が9年10月経過しているのであれば,審査中に10年を経過しますので,滞在要件を充足することになります。また,永住申請は,審査期間が長いため,書類の準備等を早めに行うことをお勧めします。
・永住申請後,現在所持している在留カードの表記は?
更新や変更申請が入国管理局で受け付けられた場合,現在持っている在留カードの裏面に「在留資格変更許可申請中」又は「在留期間更新許可申請中」との文字が記載されます。
こちらは,入国管理局のホームページに掲載されている見本です。
ところで,永住許可申請した場合は,裏面にこのような記載はありません。代わりに,「申請受付表」の紙が,旅券にホッチキスで留められたり,手渡されることになります。
・今のビザは,1年の在留期間しかありません。申請できますか?
申請をしても基本的に不許可となります。永住申請においては,申請の時点で,3年もしくは最長の在留期間を持っていることが必須です。入管法の条文に規定はされていませんが,法務省の「永住許可に関するガイドライン」に条件として規定されています。
1年のビザを持っている方は,まず在留期間の更新申請をして,3年又は5年の在留期間を取得するのがファーストステップです。
ただし,3年の在留期間を取得できたら,3年経過を待たなくても,その他の要件に満たせば永住申請可能です。