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就労ビザと在留特別許可

先日,非常に珍しい在留特別許可が出ました。

「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で在留特別許可がおりました。

2020.10.29 在留特別許可①

ケースとしては非常に珍しいケースだったので,その事情を考慮しての許可だったと思いますが,就労ビザで在留特別許可が出たケースは珍しいのではと思います

 

個人情報となりますので詳細は記載しませんが,数年前に,本人にほとんど責任なく不法上陸となってしまったという事案でした。

当初はどの部門で審査となるのかがはっきりせず,最初に手続きした部門で1年以上審査され,その後に退去強制手続きなどを審査する部門へ移り審査が続きました。

合計で約2年かかりましたが,最終的に本人の希望通り就労ビザで在留特別許可がおりたので,本人も私達も安心しました。

 

退去強制手続(いわゆる強制送還)は,嘘をついたり偽造書類などで不正に在留資格を取得した場合や,来日時は問題なかったもののその後在留期間の更新などをせずにオーバーステイになった場合,犯罪などで有罪になった場合等,様々なパターンが法律で決まっています。

退去強制手続きの対象となった場合,退去強制する場合に該当するかどうかがしっかりと審査され,該当すると判断されると本国などへ強制的に送還されることになります

 

しかし,退去強制の理由はあるものの,その他に日本への在留を認めるべき特別な事情があると判断されると,在留特別許可といって引き続き日本へ滞在することが認められる場合があります

 

在留特別許可で多いパターンは,何らかのビザで適法に来日したものの,その後オーバーステイとなってしまい,その間に日本人と出会い結婚して家族になっている場合です。その婚姻が真実であれば,夫婦関係を保護する観点から,日本人の配偶者として在留特別許可がでるというのが多くの許可のパターンでした

 

今回の方は,特に日本人と結婚しているわけでもなく,日本の永住権を持っていたわけでもなく,従来から「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で日本へ滞在している方でした。そのため,取得の可能性があるのは「技術・人文知識・国際業務」の在留のみでした。

 

しかし,そもそも不法上陸となってしまった点も本人の意図しない事情でそのような状況になってしまったのであり,本人には殆ど責任はなかったと言えるようなケースでした。そのため,その辺りの事情を担当審査官も理解してくださり,許可をして頂けたのだと思います。

当社として珍しいケースでしたが,いずれにしても無事に許可がでたので良かったと思います。

2020.10.29 在留特別許可②