同じ会社で複数の役員が経営ビザを取得する場合
新型コロナウイルスの影響がまだ続いており,皆様も大変な状況にあると思います。
その中でも,今後の経済活動の本格的な稼働に向けて,経営ビザのお問い合わせが増加してきました。
なかでも,最近よくお問い合わせを頂くのが「複数の役員で会社を経営したいが可能でしょうか。」というものです。
複数役員の場合のポイント
会社の経営者として「経営・管理」ビザを取得する場合,会社の役員に就任しているだけでは不十分です。
経営管理ビザは,「事業の経営や管理に実質的に参画する者としての活動」が該当します。
つまり,役員に就任するだけではなく,経営活動を行うのかどうかがポイントになります。
そして,経営活動を行うかどうかは,申請する際に,今後その会社の役員としてどの様な業務を担当するのかを具体的に説明する必要がありますが,その他にも,
会社の売上規模,従業員の人数,今後の事業計画,他の役員との業務分担,所有する株式の割合などが総合的に判断されます。
具体例
例えば,売上が何円以上であれば何名いけるといった売上額だけで判断されているわけではないようですが,会社の規模(売り上げ規模)は重要になります。
一般的に,会社の規模が大きくなればなるほどそれだけ従業員が必要となりますし,それに応じて管理者である経営者も必要となってきます。
また,担当する業務も重要です。
例えば,同じ事業を複数の役員が管理するとなると,それぞれの役員が何を担当するのか,複数の役員で管理しないと事業運営できないのか,という点に疑問が生じやすくなります。
しかし,例えば新しい事業を立ち上げるにあたって,その立ち上げから運営までを新しい役員に任せるとなると,業務分担が明確となります。
外国人経営者を招き入れて,外国企業との連携や,企業改革を行う例は今後も増えていくと思います。
その際,経営ビザを取得するのであれば,なぜ複数の役員が必要なのか,なぜその方が経営者として参画することが必要なのか,その辺りをしっかりと説明することが重要です。