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外国人を雇用する事業主の義務
本日は,外国人を雇用されている雇用主の義務についてお話したいと思います。
入管法上,就労ビザを持つ外国人を雇用される会社等の機関は,その受け入れの開始又は終了時に,14日以内に法務大臣に対して届出を行うよう努力しなければなりません。
(正式名称:中長期在留者の受け入れに関する届出)
入管法上,この届出手続きは努力義務です。
雇用対策法の観点からも,雇用主(事業主)の方に対して,外国人雇用状況の届出は義務化されています。対象となる事業主は,届出を怠ったり、虚偽の届出を行った場合には、30万円以下の罰金の対象となります。
また,厚生労働省より,「外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針」が出ていますので,ビザの観点だけではなく,外国人を雇用される場合,ハローワークに問い合わせたり,厚生労働省のホームページを調べたり,社会保険労務士等の専門家に聞く等して,自分に課されている義務を確認しておいたほうが良いでしょう。
就労ビザ申請の観点から見ると,そもそも「雇用・労働条件が適正であることかどうか」は一つの判断基準になっています。ビザ申請人は外国人労働者本人ではありますが,就労しようとする環境が適法ではない場合,就労ビザ申請のリスクは上がります。
外国人を雇用する事業主さんは,外国人人材を活用するためにも,適法な労働環境を整え,各種義務を果たすべきではないでしょうか。
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留学生と就労ビザ-日本で就職する場合の職種拡大
最近,日本の入国管理に関するニュースが色々でてきていますね。
先日,ブログでもご案内させて頂いた「入国在留管理庁」の新設や,新たなビザの創設など,様々な変更が生じている時期に入っていると思います。
その中でも,先日一部で報道されていましたが,法務省が日本で学ぶ外国人留学生を対象に,働ける職種を拡大するというニュースが気になったので,簡単に紹介します。
現在の在留資格においては,日本の大学などを卒業した後に取得可能な就労ビザは,約18種類とされています。基本的には,どれも一定程度高度な技術や専門知識を身に付けていることを前提にしていますが,これを,より幅広い職種を対象とすることで,日本で学んできた留学生が,そのまま日本で働けるよう職種の拡大を図るとしています。
現在,日本に来た留学生が,卒業後に日本で就職するのは約4割程度となっており,半数以上の留学生が卒業後は日本国外で働いています。しかし,日本語をしっかりと学び,留学生活を通じて日本の社会や文化に理解がある学生が,日本で働けないことは問題だとして職種を拡大する動きがあります。
現状,詳細は決まっていませんが,「日本語を使った円滑な意思疎通が必要な活動」や「クールジャパン分野に関連する活動」を,『特定活動』の在留資格へ追加する方向で検討されているようです。仮に実現すれば,今まで就労ビザでは働けなかった職業へも就くことができ,外国人留学生が,日本で活躍する場面が増えるのではと思います。
当事務所でも,政府関係者や報道資料などから情報を収集しているところであり,詳細が分かり次第改めてご紹介いたします。
また,留学生の就労ビザとは別件ですが,法務省は,平成31年度の予算について在留申請オンラインシステムの導入に,約1200億円を概算要求しています。元来,在留申請のオンライン化は2ヵ年計画で進めるとされていたので,いよいよ来年度中に,在留申請のオンライン化が始まる可能性もあるのではと思います。
いずれにしても,2019年4月から,在留制度や入国管理の政策について大きな変革が行われることに間違いはなさそうです。
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就労ビザと定住者ビザ
本日も,入国管理局と法務局に申請に行ってきました。週明けも,大阪本局の帰化申請を予定しています。9月も,忙しい一か月となりそうですね。
就労ビザ?それとも…?
当事務所では「日本で働くためにビザを変更したい」とのご相談をたくさん頂いています。
「働くためのビザだから,技術・人文知識・国際業務ビザを希望します」と,自らビザの種類を指定して相談にこれらる方も多くいらっしゃいます。
しかし,来日の経緯や今までの在留経緯を伺いますと「長年日本人と婚姻していて,最近離婚した」等の事情をがあるなど「定住者や特定活動等,他のビザへの変更可能性がありますよ」と,ご提案させて頂く場合があります。
もちろん,就労ビザの条件を満たしていれば就労ビザへの変更も可能ですが,「定住者」ビザは就労内容の制限もないため,メリットが多いといえます。
また,そもそも就労ビザの条件を満たしていない場合でも,「定住者」等のビザを取得できたら「日本で働く」という目的は達成できるのではないかと思います。
例えばこんな例もあります
「定住者」のもう一つの例をご紹介したいと思います。
「家族滞在」ビザで在留している方で,日本で義務教育の大半(小学校中学年までに来日し,その後も引き続き在学している場合)を修了した上,高校卒業後に就職先が決まった場合(1週につき28時間を超えて就労する場合),「定住者」へ変更する可能性があります。
また,日本で義務教育の大半を修了していない方でも,一定の条件を満たす場合には,日本で就労可能な「特定活動」の在留資格への変更が認められる場合があります。
当社は,お客様の事情を詳しくヒアリングした上,お客様にとって最善な提案をさせて頂いていますので,「ビザの種類がわからない」という方もご遠慮なくご相談ください。
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高度人材ポイント制-計算の注意点
高度専門職の在留資格への変更申請や,高度人材相当の永住許可申請を行う際には,「高度専門職ポイント計算表」でのポイント基準をクリアしていることが必要です。
法務省のホームページでは,各項目の定義や基準がある程度掲載されていますが,自己計算をした際に,ポイントが加算されるかどうか判断しづらい場面は出てくるでしょう。
職歴の項
従事する業務について,実務経験の年数に応じて点数が加算されます。入国管理局の内部審査基準によると,「実務経験」には大学等で学んだ期間は算入しないことになっています。(この点,技術・人文知識・国際業務の在留資格とは異なります!)また,大学へ通いながらアルバイト的に従事した期間は含まれません。
転職歴がある場合で,前職の実務経験期間を算入しようとする場合は,前職での業務内容の立証が必要になってきます。以前の職場に在職証明等の発行を依頼できたら一番良いのですが,難しい場合にその他の書類で代用できるかもしれませんので,個別にご相談ください。
学歴の項,特別加算の日本語能力の項
卒業証書や日本語能力試験の合格証のコピーを提出してポイントを立証しますが,ご取得された日付にご注意ください。例えば,3年前のポイントを立証する場合,それぞれの取得時点はその3年前より早い時点であるかどうか,念のためチェックしておいてください。
就労ビザとアルバイト-外国人の副業
近年,外国人観光客の増加や,日本で滞在する外国人の増加に伴って,外国人の人材募集が増えているようです。そのようなこともあってか,就労ビザで働いている方から,今の仕事以外にもアルバイトしても良いですかと質問されたことがあります。
結論としては,アルバイトして良い場合とダメな場合があります。そこで,今回は就労ビザの方がアルバイトする場合について,説明します。
特定活動 9月に卒業する留学生の場合
日本の在留資格は,「技術・人文知識・国際業務」や「日本人の配偶者等」など,予め活動内容に応じて種類が決められています。
しかし,現実の社会において,外国人が行う活動は多種多様であり,数十種類の在留資格で網羅することは不可能と言えるでしょう。そこで,固定の在留資格でカバーしきれない活動を補うため「特定活動」の在留資格が設けられており,外国人の様々な活動内容に対応しています。
今回は,その内の一つの例を紹介したいと思います。
造船・宿泊(観光)・農業・介護・建設分野での新しい就労ビザ(在留資格)
先月,6月15日に政府が閣議決定した「骨太の方針」において,新たな在留資格創設による外国人労働者の受け入れ拡大方針が正式に表明されました。どの業種での在留資格なのか明記されていませんが,対象業種として,「造船・宿泊(観光)・農業・介護・建設」分野が想定されています。そこで,簡単にその概要をお伝えしたします。
※今後,正式な条件や必要書類などが定まっていくことになりますので,以下の情報は確定情報ではありません。予めご了承ください。
就労ビザと業務内容-その業務内容で就労ビザを取れますか?
就労ビザで働ける仕事の内容は,無制限ではありません。「技術・人文知識・国際業務」の在留資格では,文系・理系の分野の知識を用いる業務,または外国の文化や思考に基づき行う業務(国際業務)に限定されます。また,学歴や職歴が仕事の内容と関連していることが必要です。
「文系の学部を卒業して,SE(システムエンジニア)として働けますか?」との質問をよく耳にします。そこで,このケースでの審査ポイントを簡単にまとめたいと思います。
就労資格証明書-就労ビザで転職・中途採用された場合
本日は「就労資格証明書」の意義や実務上の使い方について,外国人を中途採用した企業側にとってのメリットと,就労ビザの外国人側にとってのメリットと,状況を分けてご紹介したいと思います。
留学生の就職活動と在留資格
本日から6月になり,いよいよ梅雨の季節がやってきますね。
厚生労働省では,毎年6月を「外国人労働者問題啓発月間」と定めていることはご存知でしょうか。今年の標語は「外国人雇用はルールを守って適正に~外国人が能力を発揮できる適切な人事管理と就労環境を!~」だそうです。
大阪労働局では,外国人留学生を対象に「就職支援フェスタ2018」を大阪市内で開くことになりました。この合同面接会は,6月15日に予定しており,約120社の企業が参加されます。募集職種も,技術職のほか,海外営業,翻訳通訳,経理・財務,ホテルのフロントスタッフなど様々です。
詳しくは下記のページをご確認ください。
留学生の皆様は,日本人学生と違って,就労ビザの取得を念頭に置いて就職活動を行ったほうが良いかと思います。