帰化をしたのに韓国籍のまま?
日本国籍に帰化された元韓国籍の方の中で,相続などの手続きのため,帰化後にも韓国の戸籍を取得しなければならない,という機会が意外とよくあります。
そんな時,韓国の戸籍を請求してみると,ある事に気が付きます。
「あれ?何年も前に帰化をしたのに,韓国籍のままになっている…?」
なんと,帰化が許可されて日本人になっているのに,それが韓国の戸籍に反映されていないのです。
通常,帰化許可になると,韓国領事館に「国籍喪失申告」を行わなければなりません。
しかし,韓国側でも定期的に戸籍の整理が行われており,帰化した方は整理の際にその事実が反映され,韓国戸籍から除籍されます。
国籍喪失申告をしなくても,ある程度時間が経てば自動的に韓国戸籍から除籍されるので,
国籍喪失申告を行っていないという方も多くいらっしゃいます。
ところが,何らかの理由で韓国側に帰化事項が反映されず,韓国戸籍に残ったままになっていることが稀にあります。
(昔の手書き戸籍から電算化される際に抜け落ちてしまった,という話もありますが真実は分かりません。)
日本側で帰化されているので,韓国側の書類上,韓国籍のままになっていても問題となることはあまりないとは思いますが,
提出先や使用用途によっては,韓国側の書類にも帰化事項の記載が必要と言われてしまう可能性もあります。
国籍喪失申告は,申請してから反映までに時間がかかるため,
急いでいる場合は,なかなかもどかしい思いをされることになるかと思います。
韓国側での帰化反映の有無は,韓国書類を取得して初めて分かることなので,
気になる方は一度書類を取得してみられるのも良いかもしれません。